2023年度 理事長所信
一般社団法人三次青年会議所 第71代 理事長 藤田 真悟

スローガン 『共 創』 ~誰が為に、無限の答えを求めて~
昭和28年、まだまだ日本に戦争の爪痕が各地に残り、戦争により国民たちが負った深い傷が癒えぬ中、現在の(一社)広島青年会議所がスポンサーとなり、全国で60番目に三次青年会議所はこの地域に誕生しました。
いつか祖父の話を聞く機会があり、戦争がはじまり、徴兵され世界に赴き、そこで体験したことは壮絶なものでした。つい昨夜まで生きていた仲間たちが朝起きると亡くなっていく、最後は逃げながらとにかく一日一日を生きるという毎日、戦争が終わったことを知った時、呆然としたといいます。日本に帰り、生まれたまちや自然、両親を見たときに戦争は終わったんだという喜びと、この家を、このまちを、命を懸けて再び活気あふれるものにしなければいけないと強く決意したと言っておりました。おそらく三次青年会議所を創立した先輩諸兄も同じような想いで活動を開始されたのではないかと思います。だからこそ70年もの間、三次青年会議所という存在は地域に必要とされ、地域に対し様々な活動を展開し、多くの人財を輩出し続けることが出来るのではないでしょうか。
現在、世界に目を向けてみると、2022年2月に突如としてロシア軍によるウクライナ侵攻が発生し、世界は二極化の様相を呈しており、いまだ新型コロナウイルス感染症も猛威を振るい、様々な要因による世界的なインフレーションの波が我々の生活に多大な影響を及ぼしております。
これまで我々が経験したことがないような事が日常の中で繰り広げられ、今まさに、『歴史的な変革期』であるといえます。
いっぽうで、私が生まれたこの地域には沢山の自然が直ぐ隣にあり、子供の頃はこの沢山の自然やまちの中で時がたつのも忘れて友達と共に触れ合っていました。それから30数年が経ち自分が親となり子供たちの遊んでいる姿を見ていると、あの頃の情景がまざまざと目に浮かび、変わらぬ自然、まちの姿がそこにあります。この素晴らしい自然やまちを後世に繋ぎ、私の孫やその先の世代にも私が子供の頃感じた自然の魅力やまちの素晴らしさを残していくことが我々のすべき使命だと感じます。
今こそ、仲間と共に地域を輝かせる為の変革の起点となるべく、『明るい豊かな社会の実現』という我々青年会議所が掲げる大きな理念を持って、多くの課題に対し、柔軟な発想で即応する行動力を発揮し、未来を明るく豊かなものへ導いていくことが一年のJC運動の道しるべとなることと考えます。
「共に創る会員拡大」
これから3年後、5年後の三次青年会議所の姿を考えたとき、私の脳裏によぎることは、三次青年会議所の存続です。高い志を持って青年会議所に入会したはずが、思うように活動出来ず悩んだり、苦しんだりしているメンバーもいる事でしょう。この問題はどの青年会議所でも少なからずいえることと思います。三次青年会議所では本年13名でのスタートとなります。これは私が入会する前年とほぼ同じ会員数です。私が入会した際は同期入会者が7名おり、ほぼ全員が卒業まで在籍をしています。これは各々が自分の役割を見出し、青年会議所の魅力を自分なりに感じて、自分に与えられた職務を全うしてきたからではないでしょうか。私の考える青年会議所の魅力は三信条の中にすべて詰まっています。仲間と共に修練に励み自己研鑽を行い、培われた力をもって地域社会の為に考え行動し、社会奉仕を行っていく中で、かけがえのない友情や、新たな出会いが生まれます。この活動こそがJCであり、魅力の全てだと思います。例えば自己成⾧だけを求めてJCに入会し、自己修練を重ねるだけでは本当の意味でのJC活動ではないのです。自己の成⾧というインプットだけではなく、社会や周りへの奉仕というアウトプットがなければ本当に成⾧したとは言えないからです。またこの奉仕活動というものは大きくなればなるほど一人では出来ません。仲間と共に友情を育みながら行うことで事業は実現可能になるのです。このすべてが詰まっているJCの魅力を若い多くの人たちと共に感じていきたいと思います。
本年では会員拡大こそが一丁目一番地ととらえ、この地域にJCが誕生して70年が経ち、「JCがある時代から、JCもある時代」になり、様々な団体がある中で、改めてJCの存在意義や会員拡大の必要性、会員減少の理由等、今一度現状と向き合い精査したうえで、まだ見ぬ仲間たちにこの三次青年会議所の魅力を発信し続け、この青年会議所の理念を多くの青年たちと共有し、地域で輝けるリーダーを育成して参ります
「共に創る70周年記念事業」
青年会議所は単年度制です。これまで70年もの間、様々な事業が先輩諸兄の多大なるご尽力により行われてまいりました。そこで培われてきた経験は我々現役にもしっかりと受け継がれております。この受け継がれてきた灯を今後より一層の輝きを放てるものとするために、70周年記念事業を展開して参ります。私たちは先人たちの努力に感謝するとともに、守るべきものは守り、変えるべきところは変え、今まで築き上げてきた関係性をより強固なものにし、未来へ向けた運動発信を行ってまいります。65周年時からこの5年間を振り返り検証したうえで、私たちの進むべき方向性を明確にし、今後さらなる歴史を紡いでいくためのターニングポイントと位置付けています。この70周年記念事業を通して、各関係機関との協力、各地青年会議所との協力、特別会員と現役会員の更なる協力関係の構築や、新たなる三次青年会議所在り方について検証し、真に地域に必要とされる団体を目指して参ります。
「地域と共に創る持続可能な社会」
三次青年会議所は三次市を中心に安芸高田市を含む約8万人を超える市民が住み暮らすエリアで活動を行っております。この地域は役所や文化施設をはじめとする多様な機能が集約し都市機能を持つ一方、広大な山林や江の川、西城川、馬洗川といった四季を通じて楽しめる豊かな自然環境と戦国大名、毛利氏の居城や多くの古墳などの歴史、文化資源といった魅力が数多く存在し、広島県県北地方の要として発展を遂げてまいりました。
しかしながら、まちに暮らしている人々がその魅力を知る機会が十分とは言えず、地域の魅力を発信するには至っておりません。地域の魅力や歴史を知り、地域の課題を明確にし、多くの人々と課題解決に向け行動し、地域の魅力を発信することが必要です。この地域を見渡せば様々な魅力があります。豊かな自然や風景、三次ピオーネをはじめとしたさまざまな農産物や、三本の一級河川が合流する地点で行われる、450年の歴史を誇る三次の鵜飼、稲生物の怪禄の舞台となった歴史ある街並みや博物館、枚挙にいとまがないほどこの地域は宝に溢れております。この地域の宝を日本全国、海外も視野に入れ発信して参ります。20世紀後半日本は「遠い、高い、よく分からない」国と言われインバウンドは大きく伸びることはありませんでした。しかし、観光立国推進基本法が施工され、観光庁が設立されて以降、訪日観光客は大きく増加し、日本におけるインバウンド需要は劇的に増加しました。世界の中でこのまちの魅力を知ってもらい、いずれは世界中の人々にこのまちにお越しいただきたい。様々な手法を用いて、多くの人を巻き込みながら多様な価値観と地域にある資源を生かすことで、まちの魅力を地域に世界に浸透させて参ります。
「共に創る絆」
青年会議所は品格のある青年であれば個人の意思によってだれでも入会が出来ますが、20歳から40歳という年齢制限があります。これは青年会議所が、青年達の情熱と知恵を結集し、社会貢献を目的として作られている団体であるからです。
志をもって集まった青年たちがより効果的に活動を行うためには、会員相互が強い絆で繋がり、誰から見ても魅力あふれる組織へと進化し続けることが必要となります。すべての会員に青年会議所の意義や魅力を深く伝え、日頃の活動へ積極的な参加を促すことで、意識を共有し、組織力をより強固なものにすることが出来ます。また持続的な人財育成を目的とする団体として、数多くの機会を創り提供することで、未来の地域を担う人財を育成することが出来ます。本年、三次青年会議所では、広島ブロックゴルフ大会を主管します。多くの青年会議所会員が参集する大会において、参加者の方には自分と同じ理念、目的を有している会員が多数存在しているんだという、確かな認識を得ることが出来ます。このことは各々の活動への大きな自信へとつながり、数多くの会員と意識・体験の共有・同士としての連帯感の育成にも大きく役立つことと思います。こうした思いを仲間と共に共有することが絆の育成に繋がり、ここで築き上げた絆こそが今後の人生において大きな財産となります。
「結びに」
三次青年会議所ではいつの時代も明るい豊かな社会の実現を目指して先輩諸兄が挑戦し続けてこられたからこそ今の三次青年会議所があります。今の私たちは家族、会社、地域の支えがあってこそ活動をすることが出来ています。40歳という限られた時間の中で自らに課題を課し、自らが進んでその課題に挑戦することで自らの成⾧に繋がり、その成⾧がまちの発展に繋がります。第71代理事⾧の職を与えて頂きました会員の皆様と、これまで三次青年会議所を支えてくださった先輩諸兄の皆様、そして会員一人一人を支えてくださっている家族や企業の皆様に心から感謝申し上げるとともに、地域の為、会員の為、すべての関係各位の皆様のために全力で理事⾧の職を全うして参ります。
2023年度 副理事長所信
副理事長 宍戸 敬宣

「絆」
本年度、我々三次青年会議所は期首13名という人数でスタートし、地域の課題解決や発展のため活動していくことになります。各会員が明るい豊かな社会を実現するため、強い信念を持って行動できる心強い仲間であります。これまでこども市議会を始めとして、地域の皆様を巻き込み、共に学び、成長していけるような事業を多数開催して参りました。
近年では新型コロナウイルスの影響のため青年会議所としての活動に制限がかかる中、会員各自、時代や状況の変化に対応しつつ、それぞれ出来ることを熟慮し実践して参りました。
しかしながら13名という人数では、会員一人一人に負担が集中してしまい、適切な会議所活動に支障をきたす可能性のある、危機的な会員数であると感じております。更には来年度以降、卒業予定者を考慮すると2024年度期首11名、2025年度期首8名のスタートとなります。会議所活動の質やボリュームを以前と変えず維持していこうと思えば、一人二役という図式に至るのは目に見えており、過剰な負担というものは、我々の目的を達成し続ける際の大きな障壁になりうると考えます。
昨今、持続可能というワードが前面に押し出され、人々の価値観が以前とは変わり始めています。我々青年会議所も持続可能な活動というものを多いに考える必要があると感じております。
そして三次青年会議所は諸先輩方の多大な尽力と関係各位のご支援ご協力を頂き、今日まで発展して参りました。これを強固な形で後進に引き継ぐためにも会員拡大という目標は我々三次青年会議所にとって喫緊の課題であり、一丁目一番地として会員全てが向き合っていかなければならない問題であると考えております。
青年会議所の実績や活動内容、文化、そして築き上げることのできる仲間との絆、これらを街の青年達と共有し、理解してもらい、共感を得ることで、必ず拡大を達成できると考えてはおりますが、同時にそれらの機会の数を飛躍的に向上させる必要があり、その点に関して本年度、会員拡大委員会は行動して参ります。
三次において中核を担ってきた三次青年会議所を更に発展させるべく、不退転の覚悟で副理事長の職を全うする所存でございますので、関係者各位におかれましては、より一層のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。
2023年度 委員長所信
総務委員長 兒玉 はるか

『アップグレード ~更なる組織へ~』
三次青年会議所は、「明るい豊かな社会の実現」のために活動しています。特に2020年以降はコロナ禍という社会情勢のなかで活動を制限されながらも試行錯誤を重ねることで、地域の方々を交えたドライブインシアターや花火大会、こども市議会、Kidsどんちゃん祭などコロナ禍でも事業を共に作り上げて参りました。
これからも三次青年会議所が「明るい豊かな社会の実現」に向け様々な事業を展開する必要がありますが、そのためには、会員や地域の方々の協力が必要です。意欲的に活動へ参加していただける環境づくりや仕組み作りが必要だと思います。その為にも会員同士の意識共有と長年活動を行っている会員からの経験や知識をしっかりと受け継ぎ、会員相互をフォローアップできる環境をまずは整え、地域から求められる質の高い事業が行えるよう、会員一人一人の見識を高めていかなければなりません。
そして「明るい豊かな社会の実現」には三次青年会議所の存在がもっと必要だと感じて頂けるよう、世代にあった広報媒体を活用し、多角的に情報発信を継続して行うことで多くの方々から共感を得ながら市民の方々や諸団体の方と交流を深めて、地域にとってよりよい活動を展開していきたいと思います。
また昨年度は三次市の未来を担うこどもたちのための事業を展開した中で、更なる繁栄のためにはこどもたちの育成は必須だと感じました。そこで本年度もこどもたちの思いを実現に近づけるための事業を実施いたします。
これらを踏まえ、本年度の総務委員会では担当事業内容の質向上はもちろんのこと、各委員会の事業内容の質向上に寄与すべく、情報発信と事業の発展で更なる組織の躍進となるよう「アップグレード」をスローガンに掲げ活動して参ります。
結びに、藤田理事長の思いに共感する中で、総務委員会委員長の機会を与えてくださったことに深く感謝すると共に、これまで三次青年会議所を支えてこられた先輩諸兄の皆様が継続し受け継がれてきた事業や積み上げられた歴史に深く敬意を感じながら、1年間総務委員長の職務を全うする所存です。先輩諸兄の方々をはじめ、関係各位皆様のご指導ご鞭撻を受け賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
【事業計画】
・会員交流事業
・合同例会
・こども育成事業
・家族交流事業
・3分間スピーチ
2023年度 委員長所信
会員拡大委員長 片山 行彦

『Find the light』
我々、青年会議所はいつの時代も、地域に寄り添い地域の課題に向き合い活動を続けています。近年、問題視されている若者世代の地域活動離れにおいて、三次青年会議所が向き合うべきは、輝く個性を発掘し、三次市の地域の皆様、またこれまで地域の発展の為尽力されてきた先輩諸兄、もしくはやがて将来の地域を担っていく若者と共に地域社会へ、還元する事であると捉えています。
しかし、会員減少により本来あるべき姿が危ぶまれているのも事実です。仲間と共に 修練に励み自己研鑽を行い、培われた力をもって地域社会の為に考え行動し、社会奉仕を行っていくという、青年会議所活動を通して行っている事は、決して個の力で為せることではありません。
私自身、この地域に生まれ育ち、支えられ今日があると実感しています。いつしか、情報 化社会の中で、自分自身の存在意義や、今後の将来への不安とともに、今後に向けてやるべき事、今後を担っていく同世代と共に出来る事に関して、自問自答する日々が続きました。そういった中で、青年会議所という団体の存在を知りました。青年会議所が掲げる、堅く信じて守っている事として、三信条という「修練」「奉仕」「友情」があります。日々、向き合うべき課題に対して、様々な「修練」が訪れます。その課題に対してどのように解決すべきか、共に向き合ってくれる仲間がいます。そうして、培われた力を地域社会に「奉仕」する 事が我々青年会議所の存在意義となります。そして、「修練」「奉仕」を経て感じた課題を、仲間と共に向き合う事で、「友情」が生まれます。いつしか、自分自身だけで解決しようと 自問自答していた日々から、同じように真剣に向き合う同志がいることで、共に地域の課題に向き合う事が出来るようになりました。会員同士で、助け合い、思い合う事で、かつて幼き日に感じた地域のぬくもりを絶やすことなく三次市の発展へと繋げることが出来ると確 信が持てました。
青年会議所活動を通して、歴史や魅力を知り、より明るい地域社会へと行動を続けることにより、同志と共に歩みを進めようという志の共有が会員拡大に繋がるはずです。その為に、今年度拡大委員会では、交流の機会と発信の機会を提供するために行動してまいります。
おわりに、今年度拡大委員会委員長という大役を与えて頂いたことに感謝をし、藤田理事長の掲げる基本方針に基づき一心不乱に活動してまいります。関係諸兄並びに関係各位の皆様に、ご支援とご協力賜りますようお願い申し上げます。
【事業計画】
・会員拡大活動の促進に繋がる事業
・仮入会員オリエンテーション
70周年記念事業
70周年記念事業実行委員長 加藤 深雪

広島ブロックゴルフ大会
広島ブロックゴルフ大会実行委員長 小林 修













